食事療法について
- 糖尿病の治療法
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糖尿病の治療では、何といっても食事療法が基本です。
例えば発展途上国では、飢餓のために低血糖となりが死に至る人たちもいます。
飽食となった先進国では、その逆が起こっているわけです。
食事療法の目的は、肥満の解消とインスリン適正分泌です。
体が本当に必要としている分だけのブドウ糖を供給し、健康的に血糖のコントロールを行うことです。
どんなに優れた薬やサプリメントを使っていても、飽食を続けていては血糖のコントロールは叶いません。
食後高血糖にならない食事
食後はだれでも、血液中に「余分な糖」が生ずるわけですから、食後の血糖値を速やかに減らすこと、あるいは、食後の血糖値を上がりにくくする努力がとても重要です。
糖尿病になる人は、病気が発症する5年くらい前から、「食後血糖値」が上昇し始めます。
食後高血糖を是正するコツはなんといっても食事と運動です。
食事はゆっくり良く噛んで食べることです。丼ものなども箸を置きつつゆっくり食べる習慣をつけましょう。
食事の初めには比較的吸収がゆっくりな食物繊維(野菜・海藻など)から食べましょう。 野菜の食物繊維が、食後に血糖が急激に上がるのを抑えてくれるからです。
そして炭水化物の重ね食べになるようなメニューは避けましょう。
食品選びも大切です。炭水化物の摂りすぎは食後高血糖に直結します。
同じ炭水化物でも下図のように食後の血糖値を上げにくい、GI値(グリセミックインデックスで血糖上昇の目安)の低い食品から選ぶと良いでしょう。
食事では、カロリーにばかり気を取られていませんか?
食事でのカロリーの過剰摂取は、もちろんよくありませんが、カロリーさえ守っていれば、あらゆる食材をまんべんなく摂ることが良いというわけではありません。
食事で摂ることでしか補えないものもありますが、多くは体内で必要に応じて合成されます。本当に必要なものを食べていれば、病気にはなりません。
現在、天皇家に残っているといわれる石塚左玄の食用学は、そうした考えに基づいています。
では、糖尿病を改善するためにはどのような食事メニューがいちばん良いのでしょうか。
肉料理をはじめとする動物性たんぱく質中心の食事は、肝臓・腎臓と消化器系統に負担を掛けます。
肝・腎は、健康維持(自然治癒力アップ)のために最も大切な臓器ですから、疲れさせてはいけません。
肉より魚、魚より大豆、牛乳より豆乳、乳製品より大豆製品です。その証拠に、牛や馬などの草食動物が「糖尿病」になったという話は、聞いたことがありません。
だからといって、糖尿病の食事メニューに関して難しく考える必要はないのです。
糖尿病を改善したければ、食事で守るべきはただひとつ。まずは和食中心のレシピにすること!
糖尿病レシピには
素晴らしい和食の定番「ご飯に味噌汁、梅干とお漬物」
特に、昔ながらの和食レシピは最高です。
和食の定番「ご飯に味噌汁、梅干とお漬物」は、とても素晴らしい食事です。 ご飯にゴマ塩や海苔を添えたり、チリメンジャコをふり掛けるのも良いでしょう。ちなみに「納豆」は、世界で最も優れた食べ物です。
味噌汁に、必ずワカメなどの海藻も入れるようにすれば、さらにレベルアップした食事になります。夕食は、焼き魚、お浸し、煮物などを添えると良いでしょう。
た だし、魚は大きくなるほど海水汚染の影響を受けて、毒物が濃縮されていますので、イワシやサンマ、サバくらいまでがお勧めです。
ご飯は、ふた昔前までは「玄米」でした。玄米には排毒作用があり、ビタミン、ミネラルも豊富なことから食事の質が上がり、特に糖尿病には理想的な主食で す。
添加物など化学的なものは、身体を酸化させてしまいますので、特に糖尿病の方の食事では避けるようにしましょう。
近年では、添加物や農薬など化学的なものは健康に良くないということが、広く知られるようになり良い傾向です。
糖尿病の場合、一般の人に比べて体内のエネルギー産生の過程で酸化されやすい状況にありますので、体質的なリスクに加えて食事による酸化条件が増えることになってしまいます。
血糖値が上昇! 食事で緊急対応したい!
も し、血糖値が上がってしまい、食事で緊急対応したいという場合、生野菜と海藻で空腹を満たしてください。これならいくら食べても構いません。
ただし、味付 けに甘味料や化学調味料を入れないようにしましょう。オニオンスライスやワカメの二杯酢などはOKです。
ただし、腎機能の弱っている人や、多種類の薬剤を服用している人にはにはお勧めしません。
生野菜や海藻は繊維質が多いのでよく嚙みましょう。
食事で「嚙むこと」は胃腸の負担を減らすだけでなく、神経を刺激して、体質改善に大きく貢献してくれます。
なお、血糖値を下げるのに食事よりも手っ取り早いのは運動です。よほど体調が悪く、運動が苦痛な状況でなければ、恐らく目に見えて血糖値が下がります。
ただし、息が切れるほどの激しい運動ではなく、有酸素運動といわれるウォーキングなどをお勧めします。